2009年度受賞結果の概要

2009年度審査総評/審査講評

2009年度審査講評

審査委員イメージ

ユニット6:医療関連機器設備、福祉関連機器設備など

和田 達也

プロダクトデザイナー


この審査ユニットは本年度から社会領域として再編され、教育、公共、医療機器など人々の暮らしに欠かすことのできない重要な役割を持つ領域となった。審査は委員全員で個々の対象を見ながら情報を交換し、慎重に行われた。成熟した家電やAV機器等とは異なり、この領域のデザインは未だ進化発展中のものが多く、多様な市場、ユーザーについて模索中でありながら、個性豊かなデザインが多かった。
教育、公共機器ではバラエティに富んだものが多く、見応えはあったものの使用環境とのギャップを感じさせた。その中でも、愛知や岡村製作所の学校用机、椅子はオーソドックスながら堅牢でサステナブル的にも考慮され、スタンダードデザインの確立を予感させた。そして、TOTOの公共トイレと日立メディコの超音波診断機の両者がグッドデザイン大賞候補となったことは、この領域の重要性を評価されたもので喜ばしいことである。今後もこの領域の発展と洗練に期待し、「使う人が安心してポジティブになれる優しいデザイン」を求めたい。