2009年度受賞結果の概要

2009年度審査総評/審査講評

2009年度審査講評

審査委員イメージ

ユニット12:携帯電話・モバイル通信端末、家庭用通信機器など

高尾 茂行

インダストリアルデザイナー


今年度の携帯電話審査では、昨年から導入したユーザーインターフェース(以下、UI)調査と実機稼動検証を行った。さらに今年は、新たにカーナビゲーション関連でも同様のUI調査を実施した。
昨年のタスク調査に加え、「UIデザインにおけるアピールポイント(3点以上)、前機種より改善された箇所、他社製品より優れている点」に関する資料の提供を受け、事前に比較分析資料を作成し、2次審査会場においても、各審査対象一点ずつに対し外観・UIデザイン・操作感と機能性の3つの観点から、個々にデザイン価値の検証を行った。
携帯電話のデザインの傾向としては、国内の製品では、使用されるシーンやターゲットをキャリアごとにコンセプトの方向性として明確に変化させているデザインと、新しい加工技術や表面処理、UIの工夫などをとりいれた従来機種の正常進化型デザインとに大別できる。それに対して韓国のサムスン電子のデザインは、新機能や技術導入によって、次世代の携帯メディアツールのあり方へのアプローチ的な表現がされている点が、印象的であった。
カーナビゲーションの分野では、トヨタのレクサスブランドに搭載されているリモートタッチ式ナビゲーションシステムが、革新的デザインであるとして、高く評価されている。