2009年度受賞結果の概要

2009年度審査総評/審査講評

2009年度審査講評

審査委員イメージ

ユニット2:雑貨・日用品、商品パッケージ、食卓・調理用品、家電機器

澄川 伸一

プロダクトデザイナー


化粧品や飲料のパッケージから、洗濯機、掃除機、調理家電からカトラリーまで幅が広く、審査対象数も多かったこのユニットであるが、それぞれのアイテムごとの二次審査の通過率に大きな差が出る結果となった。
今年は携帯用魔法瓶や空気清浄機の応募が多く「節約」「清潔」といった今の日本独特の時代性を象徴していた。市場競争が激しいカテゴリーほどシンプルで洗練されており、創意工夫がされたデザインが多かったのは当然の結果かもしれない。
パッケージに関しては、開け方などの機能性や商品メッセージの表現力を重視した。一般家電では操作を阻害するグラフィック処理や、掃除のしにくい過度の造形が多かったのが残念である。また、青色LEDの使用が非常に多かったのも気になった。強い存在感の発光色だけに家庭の中でのインテリアとしての光の有り方を良く考慮して欲しかった。店頭で目立つデザインではなく、使う側にとって必要最小限の要素を的確に美しくレイアウトするのが、大事なことではないだろうか。そういった意味では、国内メーカーでも海外市場向けの商品のほうがすっきりとして高い評価のものが多かった。