2006年度グッドデザイン金賞
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受賞番号:06D01041

受賞対象名:

ロボットスーツ HAL-5

受賞企業名:

CYBERDYNE株式会社+株式会社エルムデザイン

プロデューサ名:

CYBERDYNE株式会社 代表取締役 山海嘉之

ディレクター名:

株式会社エルムデザイン マネージャー 岩立恵吉

デザイナー名:

株式会社エルムデザイン デザイナー 菅家隆広

 

概要

HALは身体に装着することによって人間の身体機能を拡張、増幅、強化するロボットスーツで、人の意思を反映させた制御を実現し、筋肉を動かそうとした時に脳から発せられる信号の生体電位の変化をセンサによって検出し、その電位変化に応じてモーターを制御します。またデータベース化された人の基本動作を基に、HAL自らが装着者に先立ってその動作を開始します。このため生体電位が途切れてしまったり、うまく検出できない場合にも、人の意思を反映したスムーズなパワーアシストを実現することができます。足腰の弱った人の立ち座り、重たい荷物の持ち上げなど、リハビリテーション、重作業の支援、レスキュー活動など広く応用が可能です。

 

 

デザイナーのコメント

HAL-5は人間支援型ロボットとしての機能と、その開発進化を愛地球博など各種イベントでの出品を通じて訴求することを両立させたユニークなロボットデザインである。医療の面ではHALの基本的機能を損なわず、機構的でありながら柔らかいフォルムで装具としても安心感を与える統制の取れたシンプルなデザインを目指した。またエンターテイメント性も付加して“人機融合”に楽しく接してもらえるように配慮した。

 

 

審査委員のコメント

数多くの多様なロボットが、サイエンティストたちから申請されたことも、今年度審査の大きな特徴である。そのなかでもウェアラブルなロボットスーツHALは、医療面での機能性を確保しながら、これまでのコンセプトロボットのような機械的イメージを抑え、身障者たちの精神的バリアを払拭したいという、デザインへの問題意識が強く感じられた。現実的な医療福祉場面での活用のためには、さらなる検討の必要性が感じられるが、「人機融合」という新しいロボット領域の提案発信としてもその造形デザインには見るべきものがある。医療活用を超えたエンターテインメントロボットの新しい可能性さえも感じさせてくれる、リサーチデザインの成果である。(副審査委員長 赤池 学)

 

 

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