2006年度グッドデザイン金賞
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受賞番号:06D01024

受賞対象名:

大手町カフェ[ちりばめられたキッカケが、都市生活者のエコ・コミュニケーションを誘発する、持続可能な都市開発プレゼンテーション空間+カフェ]

受賞企業名:

三菱地所株式会社

プロデューサ名:

三菱地所株式会社 ビル事業本部 都市計画事業室 室長 谷澤淳一、参事 井上 成、玉田 泉、近江哲也

ディレクター名:

株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所 代表取締役所長 赤池学+株式会社乃村工藝社 CCカンパニー MC事業本部 デザイン1部長 鈴木恵千代

デザイナー名:

株式会社乃村工藝社 CCカンパニー MC事業本部 デザイン1部 デザイナー 中村寿考+株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所 プロダクトデザイナー 野木麻衣子

 

概要

大手町カフェは、大手町・丸の内・有楽町の再開発における環境負荷低減への取り組みを通じて、持続可能な都市づくりを推進するコミュニティ形成の場である。ガーデンに配置された亜臨界水プラントは、生ゴミをバイオガスや乳酸に「再資源化」できる。ビル内で完結する循環型技術への期待は大きい。カウンターの大理石は、旧新丸ビルで使われていた物をリユースした。伝統的な漆喰壁など環境に配慮した素材をデザインに活用し、施工の際に環境負荷を極力抑えるため、素材感を活かしたデザインとし、工程を最適化した。空間要素にはQRコードが添付され、携帯で説明を見たり、コメントしたりできるユビキタスミュージアムを形作っている。

 

 

デザイナーのコメント

大手町カフェは、居心地のよいインドアガーデンを持つ集客施設であると同時に、都市の環境について考える「きっかけ」がちりばめられているエコミュージアムでもある。誰かに説明され驚きを感じた人は、次の誰かに説明したくなる。こうしたコミュニケーションを誘発する仕組みのデザインこそが、環境配慮の意識を深め広げる一番の方法ではないかという試みである。

 

 

審査委員のコメント

大手町カフェは、居心地の良いインドアガーデンを持つ集客飲食施設であると同時に、都市環境について考える「きっかけ」が様々に散りばめられているサスティナブルテクノロジーのミュージアムである。カフェの顔である、都市バイオマスを再資源化する亜臨界水プラント、さまざまな3Rの実践により形になった設備、什器、家具。環境技術の伝統と先端をデザインした空間要素にはQRコードが添付され、その意義を知ることができる。それは、立体的でユビキタスなコミュニティ形成支援の場であると同時に、三菱地所が構想する都市再開発のグランドデザインを伝える、合意形成拠点としても機能しており、その多義的な空間デザインは顕彰に値する。(副審査委員長 赤池 学)

 

 

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