2002年度グッドデザイン大賞候補

■画像編集ソフト/ライフ・ウィズ・フォトシネマ
受賞番号 02A03080
応募企業名 株式会社デジタルステージ
プロデューサ 株式会社デジタルステージ 代表取締役 平野友康
ディレクター リビング・ライフ・プロジェクト
デザイナー 株式会社グラムーブ
■概要
ライフ・ウィズ・フォトシネマはデジタルカメラで撮った写真とお気に入りの音楽から、誰でも簡単に映画の予告編の様な映像-フォトシネマ-を作りだす事ができるソフトウェアです。誰でも簡単に操作できるということ、触っているだけで楽しくなること、そしてできあがったフォトシネマがみんなで楽しめクオリティーの高いものになることを目指してトータル的なデザインを行いました。もちろん機能としても充実。写真と音楽を選べば後は自動的にフォトシネマを作る事ができる「おまかせモード」をはじめ、友達に「あげる」機能を搭載することでより多くの方に楽しんでもらえるよう留意しています。単なるデジカメのソフトとしてではなく、これまでは敷居の高かった映像というジャンルをより身近にし、それによって関わる人たちの生活と時間をより豊かになっていくことが、このソフトウェアを開発した大きな目標です。
■デザイナーの思い・主張
ライフ・ウィズ・フォトシネマのデザインでは、洗練されているだけではなく誰もが使いやすいこと、できあがったフォトシネマが観る者を楽しませる作品になること、それでいて多くの人々に受け入れられることが求められていました。直感的な操作が求められるインターフェイスデザインはもちろん、画像効果やパッケージのデザインまで何十種類ものパターンを作り出しもっとも適切だと思えるものをプロジェクトメンバー全員と意見を交わしながら決定していきました。ライフ・ウィズ・フォトシネマのデザインは単なるソフトウェアとしてのデザインだけではなく、それを使う人たちが自分のライフスタイルをデザインしていく為の、新しい入口になるものであると思っています。
■大賞選出に向け特に評価を求めたいポイント
ライフ・ウィズ・フォトシネマとそこから生まれるフォトシネマは、使う人だけでなく観る人も楽しくステキだと感じられる、もっと色々な思い出や出来事をフォトシネマにしてそれをみんなで共有したいと思える、そしてそんな思いを通じて様々な人たちとの間でこれまでになかった新しく豊かなコミュニケーションを作ることを可能とします。ソフトとしての機能やデザインはもちろん、これからますます発展していくパソコンやデジカメ、インターネツト等の最新技術が溢れる時代の中で、ライフ・ウィズ・フォトシネマはそんな豊かなコミュニケーションを創り出せる可能性をもったソフトであることを評価していただければと思います。
■審査委員のコメント
「映画を観るように『写真』を楽しみたい。」「人の記憶を鮮やかに呼び覚ましてくれるような映像や音楽。その全てをこのソフトで再生したい。」開発者が言うこの言葉の中に、全てが込められている。
このソフトが提供するのは、今までとは全く異なった写真との「接し方」である。静止画である写真の中に流れる時間の存在を、これほどまでに鮮烈に思い起こさせてくれるソフトは、かつてなかった。映像に関する専門的な知識がない利用者でも、わずか3ステップの簡単な操作を行うだけで、豊かな映像表現を手に入れることができる。また、映像に関する知識が豊富なユーザーであれば、自らの表現を十二分に活かした作品づくりも可能である。これだけの機能性と柔軟性を合わせ持ちながら、秀逸なインターフェイスの存在故に、ほとんどマニュアルレスで操作できる点も高く評価したい。ぜひ一度、ご自身で操作していただきたい。私が受けた感動を、きっと共有していただけるものと信じている。(戸谷 毅史 審査委員

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