G00D DESIGN AWARD 2011

2011年度グッドデザイン大賞候補




カーナビゲーションシステムによる情報提供サービス [東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」]

11G15018
受賞番号:11G15018

受賞対象名:
カーナビゲーションシステムによる情報提供サービス [東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」]

受賞企業:
本田技研工業株式会社

プロデューサー名:
本田技研工業株式会社

ディレクター名:
本田技研工業株式会社 インターナビ事業室 
室長 今井 武

デザイナー名:
本田技研工業株式会社 インターナビ事業室 企画開発ブロック
ブロックリーダー 田村 和也
主任 野川 忠文
チーフ 菅原 愛子


概 要

東日本大震災の被災地域でのスムーズな移動を支援する目的で、震災翌日の3月12日よりHondaのカーナビ「インターナビ」会員の車両から収集した走行実績データを活用した通行実績情報を公開した。又、この通行実績情報を活用した地図を、Googleは「Google 自動車通行実績情報マップ」として3月14日から、Yahoo! JAPANは「Yahoo!地図」道路通行確認マップとして4月21日から公開した。更に4月27日からは両社に渋滞実績情報の提供も開始。この通行実績情報を、被災地域に居住する方々や被災地域へ支援に向かう方々に、より現地の道路通行状況を把握するのに少しでも役立てて頂ければと考えている。

ユーザー・社会に伝えたいこと

何よりも、この通行実績情報が被災地域に居住する方々および被災地域へ支援に向かう方々に少しでも役に立てば幸いです。また、この取組みは、インターナビ会員の方々の協力なしには実現しませんでした。そのご協力に心より感謝したいです。このインターナビは、もはや道案内を行う“地図代わり”の道具ではありません。今後も進化し続けるインターナビにどうぞご期待ください。

審査委員の評価

会員の走行データを活用した最適ルート案内を2003年からHonda独自の双方向通信型「インターナビ」として実施していた、その通行実績情報が東日本大震災の翌日から威力を発揮したことは記憶に新しい。被災地に向かう支援物資の車両、ボランティア団体、被災関係者などはこのオープン化された情報にどれほど助けられたことだろう。Googleはこの通行実績情報データを「Google自動車通行実績情報マップ」として3月14日から公開し、Yahooも「Yahoo!地図」として4月21日から公開することにつながった。Hondaは情報の正確さを求め、前日の24時間以内の情報のみを毎朝10時に更新するなど被災地に向かう人々へ提供し共有を続けた。その後、自動車各社もこれに追従し、情報を提供し始める。独自に進めていた双方向通信型カーナビによる通行実績情報が大震災時に応用できると誰が予測しただろう。この実績をもとに世界の震災時に役立てられるように展開して頂きたい。長年の企業努力と震災後のサービス提供に対して、担当した審査委員一同は最も高い評価をしました。
※ より詳しい情報は[グッドデザイン ファインダー]でご覧いただけます。