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審査講評

ユニット14:ビジネスのデザイン
サービス/ブランド/ビジネスモデル/ビジネスソリューションのデザイン
國澤 好衛 プロダクトデザイナー

本ユニットでは、「ビジネスのデザイン」を、サービス、ブランド、ビジネスモデル、ビジネスソリューションの4つの視点から審査しました。
人為的に製造または建造された人工物自体に着目するのではなく、ビジネスというある目的を達成するために考えられた活動の総体に着目しました。したがって、対象をより俯瞰的に上位のレイヤーから捉え、それが適正に編集されているかどうかに注目し、特に、社会に対して適正な価値や意味を提示できているかを重視した審査となりました。このような視点からの審査は、グッドデザイン賞の革新的な取り組みの一つです。
今年度の応募状況は、「ビジネスのデザイン」の応募対象の内、サービス、ブランド、ビジネスモデル、ビジネスソリューションの割合が、6:1:1:2でした。その中には、審査の視点に合致した優れた提案が数多く見られました。このことは、今日のデザインに、ビジネスのあらゆる問題に対してデザインのシンセティックな(統合的な)機能や新たなビジョンやコンテクストを提示する力が秘められていることを示す証です。そして、こうした力がさらに発揮され、ビジネスのあらゆる問題をより俯瞰的に、あるべき姿への道程として再編集し、社会を全体最適に導くことを期待しています。
「ビジネスのデザイン」をグッドデザイン賞で審査しているという趣旨をご理解いただき、今後幅広い領域からの応募が増えていくことを願っています。