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グッドデザイン大賞として評価される点


「通行実績情報マップ」は、Hondaのカーナビゲーションシステム『インターナビ』を用いた道路情報サービスを、東日本大震災発生の翌朝から東北地域の移動支援用として公開したほか、追ってGoogleやYahoo!などの情報プラットフォームを経由して広くオープンにするなど、より多くの人にとって使いやすく、便益性の高いサービスとして展開した点が評価の中核にあります。
この対象を、特に以下のような視点で捉えた場合に、社会への貢献度とともに、これからの社会のあり方を導く可能性が顕著であることから、2011年度のグッドデザイン大賞に相応しいものとされました。

災害対応としての視点
東日本大震災という未曾有の規模の災害発生を受けて、さまざまな面で重大な支障が生じて対応が求められた状況下において、人や物資の円滑な移動に貢献した点できわめて有益性の高い事業です。

CSRとしての視点
企業として震災の発生を受けてシステムをまったく新たに立ち上げるのではなく、既存のシステムの特性を有効に活用するとともに、研究開発の成果を反映することで、解決策を必要としている人びとや地域に対して迅速にサービスを提供した取り組みは、企業による社会的責任(CSR)の典型であると言えます。

社会における情報の有効活用促進の視点
さまざまな情報が流通し応用化される社会において、必要とされる情報の有効活用を促すとともに、その提供(取得)の方法を構築することは、人と情報の関係をより良くするための創造的な取り組みであり、デザインの視点や手法を積極的に活かすことが求められる領域です。

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