受賞番号:10B07020 受賞対象名: ハイブリッド乗用車[CR-Z] 受賞企業名: 本田技研工業株式会社 プロデューサ名: 本田技研工業株式会社 ディレクター名: 株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 執行役員 デザイン開発室 室長 箕輪 元明 デザイナー名: 四輪R&Dセンター デザイン開発室 第1ブロック 主任研究員 名倉 隆、研究員 尾崎 貴史 |
CR-Zはハイブリッドカーの可能性をより広げる為に「Emotional=見て、触れて、ときめく」「Exciting=積極的に走りたくなる」「Smart=環境にやさしく、使えて、自己を開放できる」の3つの価値を持つクルマを目指し開発。デザイン、パッケージ、走行性能等全ての領域においてこの3つの価値を実現する為Hondaの先進技術を投入。1.5ℓi-VTECエンジンとHonda独創のハイブリッドシステムであるIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)を組み合わせ、先進的で躍動感あるデザインに、俊敏で爽快な走りと、25.0km/ℓの優れた燃費性能を融合した、新しい価値を持つハイブリッドカー。
エクステリアデザインは低く構えた凝縮感ある力強いボディから隆起させた前後フェンダーによりスポーツカーの躍動感を表現しつつ、グラスエリアのフラッシュ化や灯体類などで先進感も表現している。インテリアデザインは高い機能性とハイブリッドカーらしい先進感を高次元で融合し、軽快感あるスポーティーなコックピットを表現した。
2009年度グランプリ候補として選ばれたインサイトをベースとするハイブリッドカーが見事完成度の高いクーペとして登場した。車の基本である「走り」を高い次元で昇華したハイブリットシステムのスポーツタイプである。俊敏な乗り心地をみると、電動アシストが持つ「走りのための特性」を思い知らされる。さらに3モードドライブシステムの6速MTは走りの楽しさを倍加させ、幅広いユーザーに対応した新しいスポーツ走行の可能性を開発したともいえよう。徹底したエアローダイナミックスから生れたルーフ及びフロントからサイド、クオーターパネルに流れるデザインは大変美しく、見事にまとめ上げられている。また、ラゲッジスペースも十分な量が確保され、レジャーにも遜色ないものとなっており「どこかへ出かけよう」という気分を誘発する。「走り」から生まれたデザインが新しい概念の「エコスポーツ」を呼び起こし、いまやCR-Zは「車の魅力」を再考するための試金石ともいえる。それだけのインパクトがこのCR-Zにはあった。車離れの時代といわれる今日、CR-Zの登場はそこに一石を投じることになるかもしれない。
※ より詳しい情報は[グッドデザイン ファインダー]でご覧いただけます。
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