2007年度グッドデザイン金賞
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07A11053
乳房X線撮影装置

受賞番号:07A11053

受賞対象名:

乳房X線撮影装置[MAMMOREX Peruru MGU-1000A]

受賞企業名:

株式会社東芝+東芝メディカルシステムズ株式会社

プロデューサ名:

東芝メディカルシステムズ株式会社 X線事業部 事業部長 木村達

ディレクター名:

株式会社東芝 デザインセンター 参事 石本尚嗣

デザイナー名:

株式会社東芝 デザインセンター 主務 馬場威彰、主務 井戸健二、斎藤祐子、竹萬直子

 

概要

マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影装置です。『乳がん』の早期発見に最も有効とされています。しかし日本におけるマンモグラフィ検診の受診率はわずか2%です。それ以外の98%の女性たちは仕事、結婚、出産、育児と多忙な日々を送るうちに、『乳がん』発症の危険にさらされています。『乳がん』の発症率・死亡率は年々増加し、現在日本人女性の約25人に1人がかかる最も多い“がん”です。早期に発見すれば治癒率の非常に高い“がん”ですが、毎年1万人以上の働きざかりの女性が命を落としています。このような悲劇を繰り返さないためにも、全ての日本人女性が安心して検査を受けられるマンモグラフィが今必要とされています。

 

 

デザイナーのコメント

現在日本では痛みや不安などの理由によりマンモグラフィ検診を敬遠される方も多く、検診率向上が国レベルの重要課題とされています。そのため、女性スタッフを中心に検査を受ける側の視点と、検査をする側の視点による検診率向上を目指した、日本人女性を『乳がん』から守るための開発プロジェクトを実施。100%の検診ですべての女性が安心を手にすることを願って・・・・マンモグラフィ“ペルル”は今誕生しました。

 

 

審査委員のコメント

乳がんは早期発見、早期治療により治る確率の高いがんであるが、毎年1万人以上の命が奪われている。そのため早期発見による乳がん死亡率低減をめざし、2000年以降厚生労働省はマンモグラフィ検診の導入勧告を開始。緊急整備事業として補助金交付や検診年齢の引き下げを行っている。一方検診に対する痛みや不安などの理由で受診を敬遠する人も多い。本機器は日本人女性の乳房形状など特性に合わせた設計、乳房圧迫時の痛みを軽減し受診者に安心感を与えるハンドレスト部、検査技師と受診者が検査ワークフローにおいて目を離さずコミュニケーションをはかりながら、正確に操作できるボタンなどを適切な位置に配置し、従来品と比較しユーザーに優しいフォルムとなっている。本デザイン開発プロセスでは女性が中心となってこの機器が持つ問題点(物理的、人間的、設置環境、操作などの要素)を本質的に追求し、高度な次元でデザインがまとめられている。(日高一樹)

 

 

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