Good Design Award 2003 Winners
Menu page
2003 Outline
Award
etc.
Outline
受賞結果速報
審査委員/審査講評
賞の構成
GDP グッドデザインプレゼンテーション2003
審査委員/審査講評

商品デザイン部門
ユニット12:ソフトウェアなど

戸谷毅史

略歴を見る

新ユニット設置の経緯

この審査ユニットは、今年度初めて設置されたユニットである。デザインの領域が拡大するにつれ、Gマークへのソフトウェアの応募も増加の一途をたどってきた。当初は応募されたソフトウェアと最も関連の深い部門で審査を行っていたが、次第に部門間での審査基準に微妙な相違が生じたり、当該部門の基準の中では審査が行いづらいなどの問題が生じていた。このような問題を解消するため、2002年度には試行的にソフトウェア審査のためのワーキンググループを設置した。部門横断的に選出されたメンバーが各部門を回り、基準を同じくした審査を行ったのである。昨年度のこの試みは、審査の質の向上など、一定の成果があったものと評価された。今年度はこれを受け、新たな審査ユニットとして独立し、より充実した審査を行うことを目指した。

審査方法

審査を一本化したことで、この審査ユニットには多様なソフトウェアが集中することになった。その範囲は、家庭で使用することを前提としたものから特定業種の専門職だけが使うものまで、またパソコンの初心者を対象にしたパーソナルユースのものからオフィスネットワークやインターネットを介したマルチユーザー対応のソフトウェアまで、実に幅広い領域にまたがっていた。もとより審査委員は、これらのすべての領域に精通した専門家ではない。ソフトウェアの価値を判断するためには、アピアランスだけではなく使い勝手や機能性などについても評価する必要がある。そこで今回は、応募されたソフトウェアについて以下のような対応を採ることとした。
・審査委員に使用経験がなく、かつパソコン上で動作するものについては、メーカーから貸与していただき、2次審査に向けて実際に使用する。
・サーバ/クライアント環境が必要なものについては、2次審査時に周辺のハードウェアも含めた使用環境を用意していただく。
・上記の方法がとれないものについては、2次審査時に詳細なプレゼンテーションをしていただく。
・審査委員が日頃使用しているものについては、その経験を通して審査を行う。
ユニットではこれらの基本方針をもとに、応募企業各社のご協力を得て審査に臨んだ。

受賞商品の中から

この審査ユニットからは、カナダAlias社の3DCGソフトウェア「Maya」がインタラクションデザイン賞に決定した。最新技術を優れたインタフェースと共に提供しようとする姿勢が評価されてのことである。
また特別賞受賞には至らなかったものの、多数の特色のあるソフトウェアがGマークを受賞している。凸版印刷(株)「ウフィッツィアーカイブソフトウェア」は、イタリアのウフィツィ美術館が所蔵するルネッサンス芸術のデジタルアーカイブ化計画であるが、カラーマネージメントの秀逸さで他のデジタルアーカイブとは一線を画した内容になっている。また地上波デジタル放送に対応した松下電器産業(株)「テレビマスターシステム」は、放送技術者のニーズに真正面から取り組み、非常に高いレベルのインタフェースデザインが成されていた。
さらにデジカメ撮影した画像のビジネスシーンでの活用を考えたソフトウェアが受賞しているのも今年の特色だ。コニカミノルタテクノロジーセンター(株)の「ディマージュ Xt Biz」、(株)湘南サッシ商会の「デジカメ距離測定・見積支援ソフト 実測くん」などは今後の展開が楽しみなソフトウェアだと言えよう。
受賞商品の詳細については、Gマークのウェブサイトをご覧いただきたい。今年度からすべての受賞商品に対して、審査委員のコメントを付記してあるので次年度以降の参考にしていただければと願っている。

ソフトウェアユニットの受賞対象を見る

ページのトップにもどる