使用時の事故を防ぐための天板・踏み桟の大型化と、収納時のインテリア性の向上という相反する条件を満たすことを目指した踏み台。天板や踏み桟はノンスリップ性と外観の両側面 から検討を重ね、独自の波形形状を採用した。 従来、縁の下の力持ち的な存在であった踏み台を生活空間の第一線に引き出すことを試み、日常使いのできるマルチユースな道具とした点が評価された。

和食、洋食、中華、エスニック料理など、食文化の多様化、個性化が進むなか、日常的な多くの用途に対応することをめざした浅鉢。 白磁や青白磁の持つ端正な素材感を生かすとともに、ゆったりとしたオーガニックなフォルムにより、優しさを醸し出している。繊細で曲線的なフォルムをマシン成形技術をたくみに生かして製品化し、かつ手頃な価格を実現している点が評価された。

フレーム、レッグ、トリムの組み合わせを、ユーザーが自由に選できる組み立て式のテーブル、デスク。テーブルサイズは長さ6種類のフレームから選択でき、天板やオプションのマガジンラックなどを組み合わせてセットすることができる。また、フレームやレッグには好みでトリムをつけることもでき、その組み合わせバリエーションは40種類と豊富である。 好きなパーツを思いのままに組み合わせることのできるユーザー参加型の商品としての多目的性と、美しくシンプルな造形が評価された。

畳床にスライスしたひのき間伐材のチップを用い、化学素材を一切使用せずに作られた畳。ひのきが持つ天然の抗菌・防虫効果 でダニ、カビなどの発生を抑止し、吸・放湿性も藁や化成材を使った従来品より優れている。間引きしたひのきという廃棄物利用のゼロエミッション性、また防塵力により、自然分解処理ができなかった廃材を有価物に変えることで、林業者に対する経済意欲の増強にも貢献している。ひのきの香りによるリラクセーション効果 も期待できる人と環境にやさしい畳であり、かつ開発からユーザーの生活に入って行った後までのプロセスへの高い配慮が評価された。